オクターブ

私は手がとても小さいが、指が広がるのでオクターブの曲でそれほど苦労したことがない。いくつの頃からオクターブが届くようになったのかは覚えていないが、小4の時に「エリーゼのために」を弾いたから、それよりは前だったのだろう。オクターブが連続する「乙女の祈り」も小学生の時に弾いたと思う。その頃の練習曲としてツェルニー30番、バッハ:インヴェンション、ソナチネなどを弾いていたらから、オクターブは当たり前のように出てきた訳で。

昨日のレッスンで小5と小6の生徒さん同士で連弾する曲を練習したところ、ふたりともセカンドパートを弾いている最中に手が痛いと言って手をぶらぶら降り始めた。確かにセカンドはオクターブと和音が多い。普段はブルグミュラー25のレヴェルだから、それほどオクターブが出てこないので、指を広げるストレッチが必要なのだと思った。

先日のコンクールの予選で、とても小柄な小5の生徒さんが中学生に混じってラクラク演奏しているのを聴いて驚いたが、オクターブを含む和音も多くあるのに柔らかなタッチで全く力む事無く弾いていた。脱力奏法が身に付いているのだろう…。こういう生徒さんは、毎日どういった練習内容でどれくらい練習するのでしょうね。

教室には50代でピアノを始めた小柄な生徒さんが、最初はオクターブが届かなかったのに、いつの間にか届くようになっていたという例がある。10年のキャリアがある生徒さんなのだが、指を広げているうちに手が柔らかくなって、オクターブも届くようになったのでしょうね。

手が大きい人でもオクターブが苦手という人も居る。過去には、電子オルガンでは講師レヴェルの実力の人が「乙女の祈り」でオクターブに苦労して泣きだしてしまった事があった。その後、結婚して遠くの地へ行ったので分からないが、上の生徒さんのようにオクターブが届かなくても、訓練しているうちに、きっとラクに「乙女の祈り」が弾ける日が訪れたであろうと思った。

ん、でもやっぱりピアノを弾くには、手が大きい人が羨ましく思います。

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